ゼロックスからみる浦和レッズの開幕戦の展望
私は先日、ゼロックススーパーカップを観戦しに埼玉スタジアムまで行ってきた。今回のカードはJリーグ王者の川崎フロンターレvs天皇杯王者の浦和レッズだ。
中立地ということもあり、赤と青のハッキリとしたスタンドであった。
今回の浦和レッズのスタメン
3-5-2のフォーメーションをとっており、3バックにはアジアカップ帰りの槙野、マウリシオ、岩波。アンカーには新加入のエヴェルトン、両インサイドハーフには柏木と長澤。左サイドハーフには宇賀神、右には橋岡。2トップには興梠とセレッソから加入した杉本が並んだ。
まず結果から書こう。
川崎1-0浦和
52'レアンドロ・ダミアン
<交代>
46'浦和 杉本OUT ナバウトIN
エヴェルトンOUT 阿部IN
66'浦和 長澤OUT 山中IN
67'浦和 橋岡OUT 柴戸IN
70'川崎 マギーニョOUT 馬渡IN
中村OUT 斎藤IN
79'川崎 守田OUT 田中IN
80'川崎 ダミアンOUT 知念IN
浦和 柏木OUT マルティノスIN
88'川崎 小林OUT 阿部IN
<主なスタッツ>
川崎-浦和
11本(シュート数)1本
57本(支配率)43本
606(パス)462
4(コーナーキック)4
観衆:52587人
スタッツ等を見ていただければわかる通り、試合内容は相当酷いものであった。特に見て欲しいのはシュート数。川崎の11本に対して、浦和は1本。前半に得たコーナーキックのこぼれを長澤がボレー(枠外)したもののみであった。
ショートパスでつないでくる川崎に対しての戦い方は合っていたのか?この敗戦を試合勘の一言のみで片付けてしまうのか?仮に、試合勘が足りなかったとしたら沖縄キャンプ中に行うゲーム数は1試合だけで良かったのか?準備が結果に対していかにものを言うかが良くわかった試合であったと思う。そして私は今回の試合は全体的にスピードが遅かったと思う。パスを受けてから考えてしまう選手が多かったのである。前座の試合でやっていたネクストジェネレーションマッチの高校生の方が良かったんじゃないかと思うくらい。特に気になったのは途中出場をしていた山中だ。ダイレクトではたくべきところをトラップして考えたりなどと、攻撃に時間をかけてしまうところが多かった。その点ではマルティノスには私は合格点を与えたい。昨季、移籍金2億をかけて獲得したこの選手は浦和の戦術に上手く適応できずに、シーズンを過ごしてしまった。しかし今回の試合では少ない時間ながらも存在感を見せ、浦和の攻撃にスピード感を与えてくれた。スタメンからの出場でないにしろも、途中からこのような選手が出てきたら相手にとっては相当怖いのではないだろうか。
以下選手採点
<10が最高の10点満点>
西川6.0
特にキーパーとしての見せ場はなかったものの、正確無比なロングフィードで何回も両サイドの選手の足元にボールをつけた。その後のサイドの選手の判断は別として…。
槙野4.5
前半のうちはまだ良かったと思う。しかし、時間が経つにつれてパフォーマンスが落ちてしまって行ったと思う。高いボールに対してのヘディングの競り合いの勝率が低すぎる。後半ロスタイム近くのカウンターのときも、無謀に上がり、ペナ付近でボールをもらい、ロストして逆にカウンターを食らうと言う訳の分からないシーンも演出した。
マウリシオ6.5
彼がいなかったら浦和はあと2失点はしていたと思う。槙野の尻拭いを良くしていた。しかし、マウリシオにとってのパフォーマンスはこれが普通なので、6.5。
岩波6.0
特筆事項なしといったところだろうか。これといって目立ってなかった気がする。ただ、彼のフィードはやはり一級品である。
エヴェルトン6.0
まだ浦和の戦術に適応しきれていないのか、ポジションが異なっているのか。アンカーという役割を任されたからには浦和自陣にあるボールは全て回収してほしい。スタメンは長澤とポジションは逆でも良かったのでは?
柏木5.0
スパイクをスボルメに変えたのが原因なのか、パスのミスが目立っていた。特に運動量も多くはなかった気がする。
長澤6.5
まあまあの活躍を見せてくれていたと思う。シュートは彼の一本だけだったわけだし。回収率も低くはなかった。
宇賀神5.5
特にこれといって悪い点はなかったが、バックパスが目立つ。思い切ってのドリブルや縦パス、クロスの回数を多くしてみては?
橋岡5.5
空中戦での勝率は見事なものであった。セカンドを拾えてるかは別として。あと橋岡に求めるものはサイドでの仕掛けのアイデアだ。もともとCBの選手なので難しいと思うがトライしてみてほしい。
興梠5.5
これまでのおさめられる能力はどこにいったのだろうか?オフザボールでの動きも合格点は与えられない。
杉本6.0
みんなが言うほど悪くはなかったと思う。ヘディングでの落としも良かったし。興梠のパフォーマンスが上がり、連携が整えば最強の2トップになるのでは?
ナバウト5.0
これが途中出場としての活躍なのか。外国人助っ人なのか。重要なところでハンドをしたり、FWとしての役割を担えていなかったように思える。彼の武器は何なのだろうか。
阿部5.5
エヴェルトンと交代して入った阿部。オリベイラは恐らく中盤での回収率を上げたかったのだろうが、そこまで変わらなかったように思える。
マルティノス6.5
恐らく柏木のインサイドハーフの位置にそのまま入っていった。先ほども書いたように彼は良かったと思う。ダイレクトでのはたき、ドリブルでの仕掛けは良かった。今シーズンは期待したい。
山中5.5
先ほども書いたようにスピード感が足りなかった。左足でのクロスもそれほど脅威とはならず。
柴戸6.0
やってやろうという気持ちは感じられた。試合を途中から入って変えられる選手になってほしい。
こんな感じであろうか。
ここから私は開幕戦のスタメンを考えた。
あくまでもこれは私が監督をやった場合をイメージし、ゼロックスでの活躍を考慮しての布陣である。
フォーメーションはイメージをしやすいようにオリベイラと同じ3-5-2。3バックの左は槙野に変えて鈴木、アンカーには柴戸。サイドには山中と荻原を置いた。理由としては槙野のパフォーマンスに満足できなかったから。鈴木のプレーをまだ見ていないので何とも言えないが、期待も込めて。柴戸は昨季はクローザーとして途中出場していたが、ボール奪取能力を見込んでアンカーの位置に。山中はプレースピードが遅いと思ったが、積極的にクロスを上げ、得点に繋げてほしい。アーリークロスも戦略の1つになるだろう。橋岡を荻原に変えたのは、サイド際での1vs1で勝ってほしいからだ。特に彼のドリブルに期待して。
このように私は考えた。ゼロックスでは勝てなかったが、開幕戦では勝って、今年のスタートダッシュを切りたい。多分、前半戦の結果が良ければ今年はシャーレを掲げられるのではないだろうか。失速の浦和と言われた時期もあったが、この選手層があれば問題なし。
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読んでいただきありがとうございました^_^